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洒落になる位の怖い話を集めてみない?part1
- 562 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/08/10 11:40
- とある町に有名な盲人がいた。
彼は初老の男性で、いつも白い杖をついて
商店街の道の真中を闊歩していた。
その歩き方は自信に満ちたもので、杖をカツカツいわせながら、
胸を張ってものすごいスピードで歩いていた。
周囲の人間は当然自分をよけてくれるという確信に満ちたもので、
実際、彼と突き当たって彼にひどくなじられる者もいたし、
用を足すときも周囲が気を使うのが当たり前と考えていたようである。
本当は見えているのではないかという噂もあったし、
あまり彼のことを好きでなかった人も多かったようである。
ある日のこと、彼がいつもどおり通りをのし歩いていると、
向こうから歩いてきた勤め人のグループに突っ込んだ。
彼はいつもどおり、たいへんな勢いで勤め人を罵倒し始めたが、
この日はいつもと様子が違った。
逆ギレした男たちが、「なんだとこの野郎!」と、
彼に対し、殴る蹴るの暴力に出たのである。
彼は助けを求めたが、周囲の人々は遠巻きにしているだけで助けようとはしない。
とうとう彼は杖を放り出して逃げ出した。
「なんだこいつ、見えてるんじゃねえか!」
彼は簡単につかまり、ますますボコボコにされた。
瀕死の重傷を負った彼は、警察に犯人の逮捕を訴えたが、相手にされなかった。
盲人として障害者認定を受けている彼の証言に、
信憑性なしとされたからである。
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